はじめに
2025年8月8日、韓国の人気ガールズグループ IVE（アイヴ） が公式YouTubeチャンネルに公開した新曲『EVIL CUPID』のトレーラー映像が、公開直後からSNSを中心に炎上状態となっています。
物議を醸したのは、平和の象徴として知られる「折り鶴」を燃やす演出や、日本人メンバーの衣装にだけプリントされた「I’m sorry」の文字。特に、映像の公開日が長崎原爆投下から80年となる8月9日の前日だったことが、大きな批判を呼びました。
本記事では、この炎上の経緯、日韓で異なる文化的背景、SNSでの反応、そして今後の展開について、一次情報と信頼できる報道をもとに詳しく整理します。
炎上の発端：『EVIL CUPID』トレーラー映像とは
IVEは、韓国の6人組ガールズグループで、2021年のデビュー以来ヒット曲を連発し、K-POP第4世代を代表する存在となっています。
今回の炎上は、彼女たちの4枚目のEP『IVE SECRET』に収録される新曲『EVIL CUPID』のトレーラー映像から始まりました。
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公式InstagramやYouTubeで同時公開された約30秒の映像は、「EVIL CUPID（邪悪なキューピッド）」をテーマに、メンバーたちが天使やキューピッドの衣装で登場。しかし途中から豹変し、破壊的な行動を取る演出に切り替わります。
問題視された演出シーン
映像の中で特に問題視されたのは、以下のシーンです。
- 折り紙の鶴を燃やす
- 火をつけられた折り鶴が燃え上がるカットが鮮明に映し出される
- 翼の付いた動物のオブジェを投げつけて破壊
- 羽を持つ小さな彫刻を力強く投げる場面
- 銃でユニコーンを撃つ
- 幻想的な象徴物を破壊する行動
- 日本人メンバー・レイの衣装
- 21歳の日本人メンバー、レイが着用していたTシャツのみに「I’m sorry」の文字が印字
特に折り鶴を燃やす演出は、日本において非常にセンシティブな意味を持ちます。折り鶴は戦後、日本で平和祈念や慰霊の象徴として扱われてきました。そのため、タイミングと映像内容の組み合わせが批判の的となりました。
炎上が拡大した理由
炎上がここまで拡大した背景には、大きく分けて二つの要因があります。
公開タイミングの問題
映像が公開されたのは2025年8月8日。これは、長崎原爆投下（1945年8月9日）からちょうど80年となる前日です。
日本では毎年この時期、平和祈念式典や慰霊行事が行われ、戦争や核兵器の悲惨さを伝える報道が増えます。この時期に折り鶴を燃やす映像を発表したことは、「配慮不足」と受け止められました。
日韓で異なる「折り鶴」の意味
韓国において折り鶴は、単に「願い事」や「幸運」の象徴として認識されることが多く、日本のように平和祈念の象徴という歴史的背景はあまり浸透していません。この文化的認識の差が、今回の炎上の根本原因とも言えます。
SNSでの反応
批判的な声
YouTubeの公式コメント欄には、通常の数倍にあたる7,000件以上のコメントが殺到しました。主な批判は以下の通りです。
- 「平和への祈りの象徴である折り鶴を燃やす意図が全くわからない」
- 「わざとなら性格が悪すぎるし、わざとじゃないなら配慮がなさすぎる」
- 「当日じゃなくても、この時期にやる意味は理解できない」
擁護や理解を示す声
一部ファンからは擁護の声も寄せられています。
- 「韓国では折り鶴は軽い意味しかない。日本的な平和象徴だとは知らなかった可能性もある」
- 「原爆の日を避けた8日に公開している時点である程度の配慮はしている」
- 「炎上させたい人が騒いでいるだけ」
専門家・メディアの分析
芸能ライターや文化評論家は、今回の炎上を「日韓の文化的認識のギャップ」が原因と指摘します。
韓国側から見れば象徴的意味が薄い折り鶴でも、日本では特定の歴史的背景と結びつくため、そのギャップが誤解や感情的反発を生んだとされています。
また、グローバルに活動するK-POPグループにとって、「表現の自由」と「文化的配慮」のバランスは年々重要性を増しており、今回の事例はその難しさを象徴していると分析されています。
現在の状況と事務所対応
2025年8月13日現在、IVEの所属事務所であるスターシップエンターテインメントは、この件について公式なコメントや謝罪を発表していません。
そのため、SNS上では批判と擁護が平行線をたどり、日韓のファンコミュニティ間に分断が生じています。
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今回の炎上が示す教訓
この炎上から見える教訓は以下の通りです。
- 文化的象徴物を扱う際のリサーチ不足
- 国際的な活動では、異なる歴史認識や価値観を持つファン層への配慮が不可欠
- 炎上回避には、公開時期や演出意図の事前説明も重要
おわりに
IVEの折り鶴燃やし演出炎上は、単なるアイドルグループの失策ではなく、国際的な活動を行うアーティストに共通する課題を浮き彫りにしました。
グローバル化が進む中、文化的象徴や歴史的背景に対する理解不足は、意図せずとも感情的な対立を招く可能性があります。今回の件は、K-POPだけでなく、すべての国際的エンタメコンテンツが直面し得る問題として、長く議論されるでしょう。
ここまで読んでいただきありがとうごさいました。
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