はじめに
※この記事は単行本1巻〜11巻の重大なネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。
作品とメディア展開の全体像
幸田もも子による少女マンガ『君がトクベツ』は、2019年から「別冊マーガレット」で連載され、2025年2月号(1月12日発売)で完結しました。単行本は全11巻で、最終巻は2025年5月23日に発売されています。
君がトクベツ(全11巻) – 少女・女性マンガ – 無料で試し読み! – DMMブックス完結後すぐに実写化プロジェクトが動き出し、6月20日公開の映画に続いて、9月16日スタートのMBS/TBS系「ドラマイズム」枠で連続ドラマが放送予定です。
『君がトクベツ』 あらすじ
物語は、母の定食屋を手伝う“イケメン嫌い”の高校生・若梅さほ子と、国民的5人組アイドル「LiKE LEGEND(ライクレ)」のセンター・桐ヶ谷皇太の最悪な出会いから始まります。皇太は「いつか彼女を自分のファンにする」と宣言し、店に通い詰めて猛アプローチ。素顔を知るうちに偏見が溶けていくさほ子ですが、芸能界の過酷な現実やスキャンダルが二人の距離を翻弄します。アイドル活動を支える仲間・遊馬叶翔と女優の七瀬えみかの恋模様も交差し、物語は“推す側/推される側”双方の葛藤を描きながら進行していきます。
『君がトクベツ』(全11巻)完全あらすじ・結末ネタバレ
注意:以下は物語の核心を詳しく記述しています。未読の方は閲覧にご注意ください。
1巻
“イケメン嫌い”と国民的アイドルの最悪の出会い
イケメン恐怖症の高校生・若梅さほ子の前に現れたのは、国民的5人組アイドル「LiKE LEGEND(ライクレ)」センター・桐ヶ谷皇太。母の定食屋で偶然接触し、皇太は「君を自分のファンにする」と宣言。トラウマから彼を拒絶するさほ子だが、皇太の人柄に少しずつ心が揺れだす。
2巻
“ファンになれ”と“恋させて”のすれ違い
さほ子は思い切って気持ちを伝えるが、皇太は「特別な人は作らない」と一蹴。しかしその言葉の裏には “喪失した幼なじみ・玲衣” への罪悪感があると判明。さほ子は「推しとしてでも傍にいたい」と宣言し、奇妙な関係が始まる。
3巻
孤独の共有と初めての抱擁
皇太の過去と向き合い「あなたを一人にしない」と誓ったさほ子。皇太は玲衣の墓参りに彼女を伴い、帰り道で背後から抱きしめ「ずっと一緒にいて」と本音を零す。二人の距離は一気に加速するが、スキャンダルの影が忍び寄る。
4巻
炎上と“公開処刑”ライブ配信事件
アイドルと一般JKの交際疑惑が拡散し、ライクレ公式配信が大荒れ。皇太は「俺が守る」と宣言する一方、さほ子はファンの怒りに晒され自責の念を抱く。さらに若手女優・七瀬えみかが皇太の親友・遊馬叶翔に急接近し、もう一つの恋が動き出す。
5巻
三角関係と“リード曲争奪”企画
テレビ特番で皇太・叶翔・えみかが共演。皇太とさほ子の関係は視聴者投票で晒され、さほ子は「アイドルの足かせ」扱いに。えみかは叶翔への想いを自覚し猛アタックするが、叶翔は皇太優先で身を引く。
6巻
喉の故障と活動休止危機
皇太は急性声帯炎を発症しドクターストップ。ソロ曲が白紙になり、グループ活動も停滞。さほ子は「支えられる自分になる」と言い、大学進学と自立を決意。一方、叶翔は皇太不在の穴を埋めようと奔走する。
7巻
叶翔×えみか “すれ違い13年” の大爆発
皇太の療養中、叶翔とえみかのドラマ共演が決定。互いに両片想いなのに仕事優先でチャンスを逃しまくり、読者に「早くくっつけ」とヤキモキされる回。ラストで叶翔がついに告白を決意する。
8巻
海外ロケと「付き合ってください」
ドラマ撮影が海外に移り、皇太の復帰と同時にライクレのワールドツアー計画が始動。叶翔はえみかに正式告白→両想い成立。さほ子は皇太の海外進出を喜びつつも「自分の居場所」を模索し始める。
9巻
初夜騒動と“ファン離脱”の現実
えみか&叶翔は交際を公表せず幸せを満喫するが、人気女優とアイドルの恋は紙一重で炎上リスク。さほ子はライクレの新曲制作合宿に同行し、皇太と束の間のデートへ。そんな中、皇太の海外活動が正式決定。
10巻
“王子様”の過去と公開プロポーズ計画
皇太と叶翔の出会いエピソード、えみかの家庭事情などサブストーリーが一気に回収。皇太はファンの前でさほ子にプロポーズする計画を立案し、メンバーも協力。だが「アイドル継続と結婚」は業界タブーであり、事務所は難色を示す。
11巻(最終巻)
拒絶と“並走”のハッピーエンド
ライブ MC で皇太が公開プロポーズ ➜ さほ子は涙ながらに “NO”。理由は「今の私はあなたに守られてばかり。対等に並びたい」。数か月後──さほ子は大学合格とSNS料理配信でファンを獲得し、自信を携えて再び皇太と向き合う。改めて “YES” を告げ、二人は婚約。
並行して、叶翔が海外映画に挑戦する決意を固め、えみかと婚約。LiKE LEGENDは “恋愛禁止を掲げないグローバルアイドル” として世界ツアーへ。4人はそれぞれの舞台で輝きながら〈推す側/推される側〉の境界を越えて“トクベツ”な関係を続ける。
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テーマと読みどころ整理
見どころ | 詳細 |
---|---|
推し活の光と影 | ファン視点と当事者視点を往復し、炎上・週刊誌報道・恋愛禁止の理不尽さをリアルに描写。 |
自己肯定感の再生 | さほ子は「イケメン嫌い」という鎧を脱ぎ、皇太は“失った推し”への贖罪を手放していく。 |
群像ラブコメの厚み | 主役だけでなく叶翔×えみかの “大人組” 恋愛が作品後半の牽引力に。 |
芸能界ビジネスの裏側 | 喉の酷使、契約問題、海外マーケなどリアルな業界ネタが多数。 |
『君がトクベツ』原作 まとめ
『君がトクベツ』は「推すこと」と「愛すること」を両立させるまでの6年間を描いた“芸能界×青春ラブコメ”です。完結巻では “依存ではなく並走” という答えを提示し、読後感は爽快。ドラマ版はその「並走」の先を映像で補完する構成になるため、原作既読組も新たな発見があるはずです。
『君がトクベツ』TVドラマ化 最新決定事項まとめ(2025年7月3日時点)
放送・配信スケジュール
媒体 | 初回 | 通常枠 | 備考 |
---|---|---|---|
MBS | 2025 年9 月16 日(火)24:59〜25:29〈初回のみ25:04開始〉 | 毎週火曜 24:59〜 | |
TBS | 同日 25:28〜25:58〈初回のみ25:33開始〉 | 毎週火曜 25:28〜 | |
見逃し無料 | TVer/MBS動画イズムで各話1週間 | ||
見放題独占 | Disney+「スター」9 月17 日(水)0:00〜順次 | 世界同時配信 |
※話数は未公表(ドラマイズム枠の慣例から8〜10話が見込まれます)。
キャスト(映画版から主要メンバー続投)
役名 | 俳優 |
---|---|
若梅さほ子(主人公) | 畑芽育 |
桐ヶ谷皇太(LiKE LEGEND リーダー) | 大橋和也〈なにわ男子〉 |
遊馬叶翔 | 木村慧人〈FANTASTICS〉 |
七瀬えみか | 矢吹奈子 |
来栖 晴 | 山中柔太朗〈M!LK〉 |
榛名優生 | 大久保波留〈DXTEEN〉 |
成瀬一生 | NAOYA〈MAZZEL〉 |
そのほか | 遠藤憲一、アンミカ、藤田ニコル ほか |
スタッフ
担当 | 名義 |
---|---|
原作 | 幸田もも子(集英社マーガレットコミックス刊) |
監督(演出) | 浅野敦也/宮本秀光 |
脚本 | おかざきさとこ/桐乃さち |
制作 | MBS/TBSスパークル |
製作 | 「君がトクベツ」製作委員会 |
主題歌・音楽
公式サイトの「MUSIC」欄は7 月3 日現在[準備中]ですが、映画版と同じ劇中アイドル LiKE LEGEND による “YOU ARE SPECiAL” が流用・アレンジされる可能性が高いと報じられています(映画公開時プレス資料より)(press.moviewalker.jp)。正式発表が出次第更新します。
ドラマ化で注目したい改変ポイント
- 物語開始時点が“映画の半年後” ─ 原作8〜11巻の海外編を軸に再構成。
- 高校→大学・社会人設定 ─ 年齢を上げ、大人の恋愛として深掘り。
- 事務所社長=ラスボス的オリジナルキャラ登場 ─ プロポーズの障害役。
- W主役化した叶翔×えみか ─ 原作より比重アップで “ダブルハッピーエンド” を強調。
ドラマの時系列とオリジナル要素
- 映画版の半年後──皇太の海外ツアー準備と、さほ子の大学進学後の日常を軸に再スタート。
- 叶翔×えみかをW主役級へ格上げ。原作8〜11巻相当の“すれ違い13年恋”を深掘り。
- 芸能事務所社長(オリジナルキャラ)がプロポーズ計画の障害役として登場予定。
- 海外編の追加ロケでライクレ5人のパフォーマンスシーンを拡充。
- 年齢設定を大学生/若手社会人に調整し、恋愛描写を大人寄りに。
プロモーション&関連展開
- 相関図・キャストコメント
公式サイトで7 月3 日に公開済み。SNS引用OK

相関図 | 君がトクベツ | ドラマイズム | MBS 毎日放送
- 映画リバイバル上映&応援上映
劇場入場者特典としてドラマ版先行クリップを配布(全国20館、7/12〜)。 - LiKE LEGENDによるTVer限定バラエティ
8 月下旬スタート。メイキング+ミニドラマで事前ファン層を拡大。 - 主題歌デジタルEP
ドラマ初回放送と同時リリース見込み(詳細後日発表)。
視聴ガイド:原作・映画との付き合い方
視聴スタイル | おすすめ理由 |
---|---|
原作完読後に視聴 | 原作終盤(巻8〜11)の伏線&台詞回収がより味わえる |
映画→ドラマ連続視聴 | 映画が“地上波版第0話”の位置づけ。物語の地続き感が高い |
ドラマ先行視聴 | 原作の核心ネタバレを避けつつドラマだけで完結を楽しみたい人向け |
ドラマ化についてまとめ
- 放送開始:2025 年9 月16 日(火)深夜、MBS/TBS同時。翌17 日からDisney+で世界配信。
- W主演&主要キャスト続投で映画の“その後”を描く正統続編。
- 監督:浅野敦也×宮本秀光、脚本:おかざきさとこ×桐乃さちのタッグで、原作終盤+オリジナルを再構築。
- 主題歌はLiKE LEGEND続投が有力(正式発表待ち)。
おわりに
原作マンガは全11巻で完結し、映画公開→TVドラマ化へと熱量が途切れない『君がトクベツ』。最終巻では“推し活”と恋愛を両立させるハッピーエンドが描かれ、ドラマはその後日談を深掘りする形で映像化されます。
原作を読破してからドラマを視聴すれば、キャラクターの心情や伏線回収を二重に楽しめるはずです。
ここまで読んでいただきありがとうごさいました。
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