はじめに
今回は2025年7月5日に大地震が起こるという予言について調べました。
予言の発端と内容
「2025年7月5日」に日本で大規模な地震や津波が発生するという予言は、漫画家のたつき諒氏によるものです。たつき氏は「私が見た未来 完全版」(2021年発行)の中で、以下のような予言を記しています。
- 「本当の大災難は2025年7月にやってくる」という記述
- 「日本とフィリピンの中間あたりの海底がボコンと破裂(噴火)し、太平洋周辺の国に大津波が押し寄せた」という夢の内容を記載
- 夢を見た日が2021年7月5日であることから、2025年7月5日に災害が起きるという憶測が広がりました。
- 「南海トラフ地震の想定をはるかに超える壊滅的な大津波が日本の太平洋側を襲う」という内容も含まれています。
予言の拡散状況
この予言は日本国内だけでなく、特に香港や台湾、韓国などアジア諸国で大きく拡散しています。
- YouTubeでの「2025年7月」に関連する日本語の動画は少なくとも1400本あり、合計1億回以上再生されています。
- 中国語の関連動画は220本以上で5200万回以上再生
- TikTokでも関連動画が50本以上、4000万回以上再生されており、英語、タイ語、ベトナム語の投稿も拡散
- 香港では著名な風水師も4月以降に日本への旅行を控えるよう呼びかけを始めました。
科学的根拠の有無
この予言には科学的根拠はないというのが専門家や公的機関の一致した見解です。
- 気象庁は「現在の科学的知見では時期や場所、規模を特定した地震や噴火の予知はできません」と明言
- 災害情報に詳しい東京大学大学院の関谷直也教授は「過去にも繰り返されてきた科学的な根拠のないうわさです。地震や噴火の日時、規模、場所を特定する予知は現在の科学ではできず、科学的根拠はありません」と指摘
- 内閣府防災担当も「科学的に『△月△日に巨大地震が発生する』といった予測は困難」と説明しました。
インバウンドへの影響
この「予言」はすでに日本へのインバウンド観光に大きな影響を与えています。
- 香港からの日本行き航空券の予約は前年同時期比で平均50%減少
- 特に7月5日を含む6月下旬から7月上旬の週は同83%減と大幅に落ち込み
- 香港のグレーターベイ航空は5月13日~10月25日の期間、香港-仙台線と香港-徳島線を減便
- 訪日を控える動きは中国や韓国でも目立ち、タイやベトナムにも影響が広がっています。
- 野村総合研究所の試算では、この影響により約240万人がアジアからの訪日を見合わせ、インバウンド需要を約5,600億円程度減少させる可能性があると推計されています。
過去の類似予言
科学的根拠のない「地震予知」や大災害の予言はこれまでにも繰り返されてきました。
- 「ノストラダムスの大予言」(20世紀末)
- 「マヤの予言」(2012年)
- 2024年8月14日に巨大地震が起こるという「未来人」を名乗るアカウントの投稿
- たつき氏の漫画「私が見た未来」には「大災害は2011年3月」と書かれており、東日本大震災を予言したと後に話題になった経緯もあります。
専門家の見解
災害情報の専門家らは、このような根拠のない予言への対応について以下のように提言しています。
- 「科学的根拠のない”うわさ”に接した際には広めないことが重要」
- 「日本に住んでいる以上、地震などの災害はいつ起こるか分からず、常に備えをしておくべき」
- 「訪日に不安を覚えている海外の人に対しては『災害が起きないから大丈夫』と言うのではなく、『災害が起きても大丈夫』と言えるような社会をつくっていかないといけない」
- 日本政府観光局香港事務所は「広まっている地震の日にちや場所には科学的な根拠はない。旅行を判断する際には公的な機関が発表する科学的な情報を参考にしてほしい」と呼びかけています。
まとめ
2025年7月5日の地震予言に関する現状をまとめますと
- この予言は漫画「私が見た未来 完全版」に記載された内容が発端となっています。
- 科学的根拠はなく、気象庁や専門家は「特定の日時・場所・規模の地震予知は現在の科学では不可能」と明言しています。
- しかし、特に香港を中心としたアジア諸国で大きく拡散し、訪日観光に実質的な影響が出始めています。
- この影響は一時的と考えられますが、日本経済に数千億円規模の損失をもたらす可能性があります。
- 災害はいつでも起きる可能性があるため、日頃からの防災対策が重要であると専門家は指摘しています。
科学的根拠のない情報に惑わされるのではなく、信頼できる情報源から得られる情報に基づいて冷静に判断し、備えることが重要です。
地震に備えよう
災害時に備えて、以下のアイテムを揃えておくと安心です。
基本的な持ち出し品
- 水: 1人1日3リットルを目安に、最低3日分を用意しましょう。ペットボトルや水タンクに入れておくと便利です。
- 食品: 長期保存が可能なものを選びましょう。缶詰、レトルト食品、乾パン、エネルギーバーなどが適しています。調理が不要なものが望ましいです。
- 防災用ヘルメット・防災ずきん: 頭部を守るために必須です。特に地震の際に役立ちます。
- 衣類・下着: 季節に応じた衣類を用意しましょう。防寒具や雨具も忘れずに。
- ブランケット: 寒さ対策として、軽量で保温性の高いものを選びましょう。
- 軍手: 作業時や避難時に手を保護するために必要です。
- タオル: 多用途に使えるので、数枚用意しておくと便利です。
- ビニール袋: ゴミ袋や防水対策として使えます。大小さまざまなサイズを用意しましょう。
- 紐なしのズック靴: 避難時に履きやすく、動きやすい靴を選びましょう。
- 使い捨てカイロ: 寒い時期の防寒対策として役立ちます。
- 救急用品: ばんそうこう、包帯、消毒液、常備薬、マスク、体温計などを揃えましょう。特に常備薬は忘れずに。
- 薬剤情報提供書のコピー: 持病がある場合、薬の情報を記載した書類を用意しておくと安心です。
- 健康保険証のコピー: 万が一の際に必要となることがあります。
- ティッシュ・ウェットティッシュ: 衛生管理のために必須です。
- 洗面用具: 歯ブラシ、歯磨き粉、洗顔料などを用意しましょう。
- 懐中電灯: 停電時に必要です。予備の電池も忘れずに。
- 携帯ラジオ: 情報収集のために役立ちます。手回し式やソーラー充電式のものが便利です。
- 予備電池: 懐中電灯やラジオのために必要です。
- 携帯充電器・モバイルバッテリー: スマートフォンの充電用に用意しましょう。
- マッチ・ろうそく: 火を起こすために必要です。防水ケースに入れておくと安心です。
- ペン・ノート: 情報を記録するために役立ちます。
その他の必要品
- 現金: ATMが使えない場合に備えて、少額の現金を用意しましょう。
- 運転免許証などの身分証明書: 身分証明のために必要です。
- メガネ・コンタクトレンズ: 視力補正が必要な場合、予備を用意しておきましょう。
- 持病薬: 持病がある場合、必要な薬を忘れずに。
- 携帯電話・スマートフォン: 連絡手段として必須です。
詳しくはこちらの記事に書きました。↓
ここまで読んでいただきありがとうごさいました。
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