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はじめに
今回は辻村深月さんの『傲慢と善良』についてまとめました。
書籍情報
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導入
婚活の話
主人公坂庭真実(さかにわまみ)35歳
西澤架(にしざわかける)39歳
真実の家にストーカーが上がり込んで
怯えて婚約者である架に電話をかけたところから物語は始まる。
その後、ふたりは架の部屋で同棲を始めるが
２ヶ月ほどたったある日、真実が失踪してしまった。
ストーカーに誘拐されたのではないか、
もしくはそのストーカーと逃げたのではないか。
事件性はないとされる
真実は地元、群馬にいるとき、婚活をしていた。
結婚相談所で紹介された２人と会ったが「合わない」と感じてしまった。
ひとりは母親が選んだ人。
2人目は自分が選んだ人。
どちらも期待外れだった。
高望みしているつもりはないのに。
真実の母親、陽子は狭い世界で娘(身内)への評価が高かった。
真実はストーカーされてるかもしれないと架に相談していた。
架はストーカーに怯えて震える真実を抱きしめたとき
「この子と結婚しよう」と決意した。
真実は結婚して架の仕事(輸入業の代理店)を手伝うために仕事をやめていた。
やめた翌日に失踪。
警察に届けるが事件性はないとされる。
真実が自分の意志で姿を消したと。
架の過去
架は真実と付き合う前、三井亜優子(みついあゆこ)こと、“アユ”と付き合っていた。
社交的で、架の女友達とも仲良くなった。
架が32歳
アユが26歳のときだった。
アユに「架くんは私と結婚するつもりがある？」と言われた。
このときのアユの言葉を“プレッシャー”だと思った自分が、
架は今ならば、傲慢だったと認められる。
傲慢と善良より
いずれはと思っているよ、と逃げた。
その半年後、父親が亡くなり、家業を継ぐことになった。
仕事がバタバタして数年たったが、アユは待っていてくれると思っていた。
しかし、アユが28歳のとき別れを告げられた。
しかももう結婚相手がいるという。
新しい相手とは知り合って数ヶ月のうちに結婚を決めたらしい。
アユが去ってしばらくしてから、結婚したいと強く思うようになった。
自由気ままな恋人同士ではなく、ともに家族まで巻き込んだ社会的な関係になり、
結婚に伴う「責任」こそが欲しくてたまらないものに感じた
傲慢と善良より
架は婚活をはじめた。婚活アプリ。
交渉のテンプレは疲れたし、いざ会ってみても何かが合わないと感じた。
このまま誰とも出会えないのではないかと孤独を感じた。
そんな中、関係を続けたいと思える相手のひとりが真実だった。
真実の実家と架の女友達
真実の実家にいき、結婚相談所で紹介された人物に会う。
どちらもストーカーではなかった。
ひとりはすでに結婚して子供もいた。
真実が選ばなかった人を選んだ人物がいたのだ。
真面目で優しい善良な人。
架は真実と付き合って１年半くらいで友人から結婚しないのか、迫られた。
真実とははっきりとした始まりがあったわけではなかった。
ただなんとなく他の候補とは会わなくなった。
婚活で知り合ったなら１年以内に結婚してあげるのがマナー。
女友達には真実と結婚したい気持ちどのくらいと、聞かれて70%と答えた。
女友達と真実は合わなかった。
女友達には真実は、架と結婚したくて、
必死にアピールして、わざとらしくうつっていた。
アユと比べて架とも距離を感じていた。
真相
婚活がうまくいくのは自分が欲しいものがちゃんとわかってる人
現代の結婚がうまくいかない理由は
『傲慢さと善良さ』にあるような、気がする
傲慢と善良より
ピンとこない、の正体は、その人が、自分につけている値段です。
傲慢と善良より
真実にストーカーはいなかった。
しばらくして、真実の失踪を知った女友達がかけるに話した。
真実が会社を辞めた送別会の日、
またまた居酒屋で一緒になった。
そこで女友達は真実に
『うまくやったね、ストーカー嘘でしょ』ということと
『架は貴女に70点をつけた』ということを話した。
架は真実をかばった。
しかし結局はストーカーはいなかった。
真実の行方
架は、真実の元同僚か、彼女のインスタグラムの存在を知る。
更新はプロポースした翌日で止まっていた。
真実は中々結婚してくれない架にストーカーをでっち上げだ。
そんなことをさせる架に怒りさえ感じていた。
真実は架の女友達に図星され、架にバレることを恐れて失踪した。
70点をつけられたことに怒っていた。
行き先は、仙台の
ボランティア。
真実は善良に生きてきたつもりだった。
東日本大震災のボランティア。写真の修復。
なにも聞かずに受け入れてくれた。スマホの電源は切った。
写真の修復から、被災地の地図をつくるアルバイトにうつった。
修復した、結婚式写真の写真が、地図づくりで訪問した場所だと気がついた。
行き場のないはずだった写真が持ち主に戻って感激した。
架と真実が出した答え
真実は久しぶりに自分のインスタグラムをみて、
架が自分を探していることを知った。
地図の仕事が落ち着いてから、7月に架に会うことになった。
真実は正直に架の女友達が嫌いだったといった。
架は真実に「結婚してください」と言った。
写真と地図で見つけた神社で2人だけの結婚式をあげた。
真実は架が鈍感なのだということに気がついた。
真実の嘘を許してしまうほどに。
石巻で縁ができた神社でふたりだけで結婚式を挙げたい、
それが真実の希望だった。
結婚は真実と架の問題だ。
おわりに
ちょっと、つらく厳しい話でした。
女性が結婚を20代で決めるのはすごいと思いつつ、
その方が幸せなんだろうなぁと言う感想です。
どこで、妥協するかというか。
妥協と思う時点でダメなのでしょうね。
ここまで読んでいただきありがとうごさいました。
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