『六人の嘘つきな大学生』ネタバレ 伏線 犯人は誰? 映画は浜辺美波、赤楚衛二、山下美月

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はじめに

今回は浅倉秋成さん作
『六人の嘘つきな大学生』
について解説していきます。

あらすじ

主人公、波多野祥吾は就職活動中。
二年前スピラという名のSNSをリリースし
爆発的な成長をみせる企業
「スピラリンクス」への採用をめざしていた。
多くの選考ステップを経て
最終選考に残ったのは波多野を含む六人。
最終選考選考の方法は
グループディスカッションだと知らされる。
一ヶ月後に六人で
実際にスピラリンクスが抱えている事案と
似たものを提示し議論する。
ディスカッションの出来によっては
六人全員に内定を出すと言われた。

そこで、六人は協力し交流を深め
全員で採用されようという空気になった。

しかし、ディスカッションが行われる
一週間前に突然、採用枠が一人になったと知らされる。
しかもディスカッションの内容は
『六人で採用にふさわしい人を自分たちで選ぶ』
というものに変更された。

当日、会議室にはひとつの封筒が置かれていた。
中にはそれぞれの名前が書かれた封筒。
ひとりが自分の名前が書いてある封筒を開けると、
そこには他のメンバーへの告発文が入っていた。
彼ら六人の嘘と罪とは。
そして「犯人」とその目的は――。

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登場人物【映画のキャスト】

・波多野祥吾(はたのしょうご)【赤楚二(あかそえいじ)】…主人公。立教大学。

・久賀蒼太(くがそうた)【佐野勇斗(さのはやと)】…俳優並みの端正な顔をしている。
慶應大学総合政策学部。

・袴田亮(はかまだりょう)【西垣匠(にしがきしょう)】…大柄。身長188㎝。
ごつごつしてる。明治大学。
高校時代は野球部のキャプテン。

・森久保公彦(もりくぼきみひこ)【倉悠貴(くらゆうき)】…見るからに賢そうな
縁なしメガネと鋭い目つき。一橋大学。

・矢代つばさ(やしろつばさ)【山下美月(やましたみき)】…モデル風美人。
やや髪が明るい。お茶の水女子大。
バイト先はファミレス。

・嶌衣織(しまいおり)【浜辺美波(はまべみなみ)】…小柄。色白。清純派美人。
早稲田大学。バイト先はプロント。

・鴻上達章(こうがみたつあき)…スピラリンクス人事。

・波多野芳恵(はたのよしえ)…波多野祥吾の妹

伏線

黄色い下線部分が伏線です。

懇親会(飲み会)

グループデスカッションをやると発表された日。
僕は歩くペースを嶌さんに合わせ、
他の学生にも少しゆっくり歩こうと告げる。

2011年4月17日懇親会
(この後選考内容の変更を伝えられる)

九賀が懇親会をやろうと提案して、
料理がおいしくておすすめのお店があると矢代。
彼女のプレゼンとは裏腹にテーブルに
並んだ料理の売れ行きは芳しくなかった。

みんな飲むことに忙しかった。
下戸なので日頃飲まないと
言っている嶌の前にデキャンタ。
森久保が「俺のために無茶するな」でみんな爆笑。
嶌はどうにか最初のグラスを飲み切る
相楽ハルキのうたを袴田が歌いだす。
ハルキは数ヶ月前に薬物使用で逮捕されたばかり。
何年か前に運転中の不注意で交通事故をおこした
彼女(嶌)の飲みっぷりに拍手がおこる
遅れてやってきた久賀が様子をみて驚く。
久賀は帰ってから課題があるからとコーラを頼む。
森久保に20日に本を返す約束を皆の前でする
嶌さん押し込むようにして何杯目かの赤い液体を喉に流し込んだ

久賀は波多野に
「ちょっといいか」とトイレに連れ出した。

帰りの電車。
波多野は矢代と嶌と一緒
“さすがに飲みすぎたのだろうお手洗いに消えていった嶌さん”

電車で矢代が三席ある優先席の
真ん中に腰掛けた。エルメスのバッグを持っている。

グループデスカッション

2011年4月27日

波多野の視点で話が進む。

当日、他社の選考の関係で
先乗りする森久保以外
渋谷駅で待ち合わせしてスピラリンクスに向う。
会議室に案内された。
円形のテーブル。ホワイトボード。
2時間30分後に全員でひとりの名前を教えてください。
くじやジャンケンはだめです。
カメラは4台。
すでに録画中
高い位置にある1台は
隣室でモニターするための監視カメラ。
開始前にトイレに行く。
30分ごとに投票し、
6回の投票の合計が多い人にする案を出す。
九賀「それは“フェア”だ」。
他の人が真似するほど口癖。

投票は自分以外に手を挙げる。

第1回投票

久賀2、袴田2、波多野1、嶌1、森久保0、矢代0

1回目の投票後、嶌が封筒の存在に気がつく。
九賀が手を伸ばす。名前が書いてあるから配る。
“微笑みながら九賀くんは封を開いた” 

袴田亮は…

【袴田亮は人殺し。高校時代、
いじめにより部員「佐藤勇也」を
自殺に追い込んでいる。
(※なお、九賀蒼太の写真は
森久保公彦の封筒の中に入っている)】
野球部員集合写真と自殺の新聞記事。

矢代がやけに絡む。事実なの?
「佐藤のクズのことは…」
袴田が拳でテーブルを叩いた。
いじめが事実に思えた。
九賀が「デマだ」と断言。
封筒は会社が用意するわけないから、
誰が犯人だ?と空気が悪くなる。
九賀はこれ以上封筒を開ける必要はないと言う
犯人の目的は内定。
しかし、袴田は犯人をみつけたい。
やたら絡んてくる矢代にお前が犯人か?
喧嘩になりそう。
九賀「封筒みない!犯人も探さない!」

第2回投票

九賀3、波多野1、矢代1、嶌1、袴田0、森久保0
現在までの総得票数
九賀5、波多野2、袴田2、嶌2、矢代1、森久保0

投票後、票が入らなくなった袴田が怒る。
犯人探しだろ。
九賀は封筒を回収しようとするが、
森久保が開けるといいだす。
自分は0だから。
嶌が「開けたら、たぶん次は
森久保の写真のありかが書いてあるからピンチになる。」という。
しかし、自分に身に覚えがなければ
開けられるむしろそれをアピールできる。
波多野は封筒を開けることを反対する。
森久保「内定譲ってくれるなら開けない」
森久保が封筒を開ける。
そのとき矢代が笑っていた。
波多野は矢代を怪しみだす。
森久保の封筒から

久賀蒼太は…

【九賀蒼太は人でなし。
恋人である原田美羽を妊娠、中絶させ、
その後一方的に恋人関係を解消している
(※なお、森久保公彦の写真は
嶌衣織の封筒の中に入っている)】
2人の写真、
大学の講堂の授業風景の盗撮写真、
人工妊娠中絶同意書の写真。

九賀「……クソが」
嶌「全部デマだよね」
波多野「そう、デマだ」
書類でデマなわけがない。
袴田はまだ矢代を疑っている。
矢代「仮にそうでも人殺しよりましでしょ」

第3回投票

波多野2、嶌2、九賀1(嶌から)、森久保1(矢代から)、袴田0、矢代0

現在までの総得票数
九賀6、波多野4、嶌4、袴田2、矢代1、森久保1

投票後、袴田が封筒を開けた。
全部開けるのがフェアだ。

矢代つばさは…

【矢代つばさは商売女。
錦糸町にあるキャバクラ店
「Club Salty」で働いている。
(※なお、袴田亮の写真は
九賀蒼太の封筒の中に入っている)】
矢代が肩を出したドレス着ている写真、
繁華街の雑居ビルに入っていく盗撮。

波多野「どおりで」
矢代は酒が強かった。
酒の席での態度が堂に入っていた。
喋るのが上手く、身のこなしが魅力的だった。
ヘルメスのカバンをもち、
インタビューできるような社会人の知り合いが妙に多かった。
矢代はデマじゃないと認める。
キャバクラで働いて何が悪いの?
飲食店でアルバイトをしているだけ。
森久保が何やら小さな紙片に
目を通してそれを握りつぶして隠した。

矢代は犯人は先に来ていた森久保だと言い切る。
それ以外のひとは封筒を気づかれずに置けないから。
笑ったのは自分で用意した封筒を
開ける理由をもっともらしく
べらべら喋って滑稽だったから。
投票したのもお情け。
監視カメラを確認すると森久保が封筒をおいていた。
森久保は言い訳しようとするが投票時間がくる。

第4回投票

波多野2、嶌2、九賀1(嶌から)、矢代1(袴田から)、袴田0、森久保0
現在までの総得票数
九賀7、波多野6、嶌6、袴田2、矢代2、森久保1

森久保は封筒をもってきたのは自分だけど
用意したのは俺じゃないといいわけ。
しかし、波多野と嶌以外は
封筒を開けようとなる。
開けたほうがフェア。
波多野は嶌が告発されるのが嫌で
封筒は処分しようという。
投票を一度リセットしてはどうか。
自分の思い当たる悪事を白状するといって考え込み
「小学生のころ友達から借りた
スーファミのソフトをそのまま返しそびれてること
くらいしか思い出せない」

その発言にみんなが笑う。
袴田、「封筒は捨てよう」

第5回投票

波多野5、嶌1、九賀0、袴田0、森久保0、矢代0
現在までの総得票数
波多野11、九賀7、嶌7、袴田2、矢代1、森久保1

波多野が首位に。
袴田、矢代、森久保は逆転が不可能に
袴田が封筒を戻そうとすると九賀の手止まる。
写真にノイズを見つけた。

盗撮された3枚は同じカメラで撮られたもの。
九賀は森久保に話をきく。
森久保は封筒は郵便受けにあった。
『当日グループディスカッションで使うもの。
誰にも気づかれないよう設置しろ』
と指示があったと説明。
九賀は写真の授業が
4月20日の午後4時くらいだといい、
森久保はその時間面接だったはず…という。

森久保のアリバイを確認するために
面接受けた企業の人事に電話。
アリバイがとれた。
逆にその時間アリバイがない人は?
九賀と森久保以外はアリバイがなかった。
犯人は自分の告発文も用意している。
『嘘だと証明できるタレ込み』もしくは
『他の人に比べれば比較的弱いタレ込み』
森久保は嶌に
「真犯人に近づけるなら
封筒を開けて構わない」という。

森久保公彦は…

【森久保公彦は詐欺師。
高齢者を対象としたオーナー商法の詐欺に加担している。
(※なお、嶌衣織の写真は
波多野祥吾の封筒に入っている)】
高齢者を対象とした説明会の写真と、
森久保の大学で年配男性に詰め寄られている隠し撮り。

その写真にも同じくノイズ。
森久保は写真が20日の14時頃と証言。
矢代は面接、九賀はゼミの授業、
袴田は面接、嶌はゼミの授業。
波多野だけアリバイがなかった。
波多野は「誰かが嘘の証人を立てた」と反論。
袴田が矢代に封筒を開けるように言う。

波多野祥吾は…

【波多野祥吾は犯罪者。
大学一年生のとき、
サークルの飲み会で未成年飲酒をしていた。
(※なお、矢代つばさの写真は
袴田亮の封筒の中に入っている)】
新歓コンパの写真。

波多野は写真を見た瞬間に犯人がわかってしまった。
犯人の顔を覗き見る。
目で告発したつもりだった。
“君が犯人だったのか、君が僕を陥れたのか。
酷いじゃないか、僕は君のことを心から信じていて、
そして君のことが本当に、
本当に大好きだったのに”

犯人は僕に対して全く同じく表情を見せた。
矢代が自分の隠し撮りも20日だと言い出す。
17時10分前くらい。
6回目投票時間がくる。
波多野が
「その前に僕が犯人だと思う人は
手を挙げてもらっていい?」全員手を上げた。
嶌の悪事は見つからなかったから
封筒は空だと嘘をつき、部屋を出る準備をする。
「俺は嶌さんにいれる」

第6回投票

嶌12、九賀1、波多野0、袴田0、森久保0、矢代0
最終総得票数
嶌12、波多野11、九賀8、袴田2、矢代2、森久保1

嶌に決定。
波多野はエレベーター内で崩れ落ち泣き叫んだ。

真犯人探し

真犯人を探すことになったきっかけ

嶌視点に変更。
スピラリンクスでの仕事は激務だが好調。
OJT中の鈴江真希(すずえまき)
の仕事が遅くイライラ。
2019年5月8日。
マネージャーに面接官をやってくれないかと頼まれる。
仕事が佳境だから無理。
鈴江のデスクに相楽ハルキの写真。
彼女は相楽ハルキのファン。
テレビで見た人の良さを褒める。
会社に波多野芳恵(はたのよしえ)から電話が来る。
兄、波多野祥吾が亡くなった。
遺品を整理していたら
嶌衣織さん宛のものが見つかった。
取りに行く。
クリアファイルには
『犯人、嶌衣織さんへ』とあった。
中にはUSBメモリと小さな鍵。
USBメモリにはテキストファイルと
ZIPファイル。ZIPファイルには鍵。
テキストファイルを開くと
“あの事件の調査の結果をここにまとめる。
犯人はわかりきっている”

とあった。
芳恵「犯人が嶌だと兄が確信している。兄に何をした。」
嶌「犯人は、波多野くんだったんですよ」
嶌も自分が犯人と思われていたことに驚く。
ZIPファイルのパスワードはあと2回。
“パスワードは犯人が愛したもの”
芳恵からそれを預かる。
嶌は波多野が持ち帰った封筒の中身が気になっていた。
真犯人を探すために当時の当事者たちにインタビューした。

インタビュー

1人目 鴻上達章

スピラリンクス元人事部長、鴻上達章(56歳)
2019年5月12日(日)14時06〜
中野駅近く喫茶店にて
“あんなやり方をする学生がでてくるとは”
映像を借りる。「犯人」が病死した。

2人目 袴田亮

グループディスカッション参加者、袴田亮(30歳)
2019年5月18日(土)12時08分〜
神奈川県厚木市内、某公園にて

5人のことは忘れるわけない。
おにぎりを食べている。
就活当時は嘘ばっかりついてた。
いじめは本当。
犯人はSNS(ミクシー)で「袴田亮の悪い噂を教えてくれたら5万やる」
と情報を集めていた。
受け渡しが駅のコインロッカー。
公園で野球してる子供に注意する。言葉が荒い。

3人目 九賀蒼太

グループディスカッション参加者、九賀蒼太(29歳)
2019年5月19日14時35分〜
水天宮前駅付近の某ホテル、ラウンジにて。

あのときしばらく僕のこと見てたでしょ。
IT業界で起業した友達(何をやらせても一流。)
の会社で4年前から働いている。
就活期は最上の混乱期だった。
子供おろさせたのは本当。
酒は飲めるふりしていた。
発泡酒とビールが別物と最近知った。
車を障害者用の駐車エリアに止めていた。

4人目 矢代つばさ

グループディスカッション参加者、矢代つばさ(28歳)
2019年5月24日(金)20時16分〜
吉祥寺駅付近のタイ料理専門店にて

5人の名前をあまり覚えていない。
当時自分が浮いてると感じていた。
自分たちで内定者選んでもらいますって
なったとき終ったと思った。
電車降りる駅じゃなかった。
キャバクラはやってた。
チクったやつの心当たりは片手じゃ足りない。
中高のときイジメられてた。
だから袴田に絡んでしまった。
会議中犯人に脅されて嘘ついた。
他の企業にも写真ばらまくぞって。

生理が1番重い日だった。
最初の投票で0でもういいやってなった。
一昨年起業した。金はない。
ヘルメスは男からのプレゼントだよ。

5人目 森久保公彦

グループディスカッション参加者、森久保公彦(31歳)
2019年5月29日(水)12時19分〜
日本橋駅付近の定食屋にて
騙されるほうがわるいでしょ。
オーナー商法の話。封筒の中身は本物。
200円の割引券をもらう。それいらないでしょ?
嘘つき学生と嘘つき企業の意味のない情報交換、それが就活。
自分に惚れている人間に封筒をもたせれば開けられない。
嶌さん、君こそが犯人なんだろ?

推理

調査が手詰まりの中、
芳恵がグループディスカッションの
動画を見たいと言い出す。
生前の兄の姿をみたい。
“同じように兄を持つ身として”
家に招き動画を見せる。
波多野は日本最大手のIT企業に就職していた。
動画の中の私は今の私と別人。
人のことを心から信じていた。

20日のアリバイの話になる。
14時に森久保を大学(国立)で撮影、
16時に九賀の授業風景(三田)、
17時に矢代のバイト(錦糸町)

芳恵が九賀の総合政策学部のキャンパスは
神奈川県湘南藤沢キャンパスだから
1日で3枚の写真は撮れないと言い出す。

矢代がインタビューで脅されてたといったのを思い出した。
森久保は2枚取り出している。
小さな紙。森久保も脅されてただろう。
20日の14時頃と証言しろ。
嶌は波多野に犯人だと勘違いされた理由を考える。

波多野祥吾 と検索してみると
大学の散歩サークルのサイトが出てきた。
思い出蘭の新歓コンパのコーナー
スミノフを飲んでる写真が出てくる。
しかし会議で出てきた写真は
キリンラガービールを持っていた。
その写真はボツ写真コーナーにあったぼやけた写真。
なぜ、犯人はスミノフの写真を使わなかったのか。
スミノフがお酒だと知らなかったから。
波多野は嶌がお酒を飲まないから
犯人だと誤認したのだろう。
就職活動中お酒を飲まないと
公言していのは私だけだった。

真犯人とその目的

真犯人は九賀。
九賀は下戸。
最初に封筒をあけた。

動機は
会社を立ち上げだ優秀な友人、
川島和哉がスピラの二次選考で落ちて、
一方自分は次のステップに進んで行ったことが信じられなかった。
“企業は本当に、優秀な学生を選抜できているのか?”
“就活って、本当に機能しているのか?”

同級生と話してい森久保が
詐欺セミナーのやつときいた。
自分もれっきとした人殺し。
そして飲み会で嶌がデキャンタで
お酒を強要されているのを見て、

犯行を決心した。
ここにいる六人残らずクズだと教えたくなった。
無能な人事と会社に。

九賀は封筒の中身を知っているが教えてくれない。
犯人を芳恵に報告。
嶌は“封筒の中身に心当たりが全くないから怖い。”
グループディスカッション後、
人を信じられなくなった。
自分さえも信じられなくなった。

面接官として

スピラでマネージャーが鈴江に嶌の仕事を割り振って、
面接やってという話になる。

会社の(鈴江の)歓迎会。
鈴江は相楽ハルキの話をしている。
薬物はニューヨークで音楽関係者に
寝てる間にコカインを打たれ依存症になった。
日本に帰ってからも使用が発覚して、
大バッシング浴びたのが10年前。
実は家族思いで、障害を抱えている妹さんが
大学進学で状況したとき一緒に住んで彼女を支えた。

と知ったように話す。
嶌は「本人に聞いたわけじゃないでしょ」と絡む。
集団面接。面接官はみなやる気がない。
嶌は学生に良い点をつけられない。

インタビュー鴻上(後半)

面接官をやるうえでのコツと
相手の本質を一瞬で見抜くテクニック。
そんなものはない。圧倒的に“運”
面接では優秀そうだと思ったのに
新人社員研修がはじまるとまるでだめな人はいる。
そういうやつは新入社員同士では
あいつはだめっぽいと噂になっていることが多い。
そんな話を聞き、あのグループディスカッションを思いついた。

嶌はパスワードがJasmine teaだと気づき入れるがハズレ。
ふと「犯人、嶌さんへ」が
犯人と嶌さんへであることを気づく。
九賀の愛したものフェア“fair”ファイルが開いた。

波多野が掴んだ真実

波多野は犯人が九賀だとわかっていた。
プロントでバイトしてる嶌が
スミノフを知らないわけがない。
飲み会でトイレに呼びたされたとき
九賀は自分が酒を飲まないと言った。
説明してもウェルチも酒だと思っていた。
そしてみんな最低だといい出し、
自分は恋人を孕ませて子供ごと捨てたクズだといった。

グループディスカッション終盤、
真犯人を指摘しようかとも思ったが
彼のことや最終選考メンバー全員が心から好きだった。
半年後どうにか立ち直り、
もう一度5人のことを調べた。

一面だけを見て人を判断するほど愚かなことはきっとないのだ。
嶌の封筒は見ていない。レンタル倉庫にある。

皆の本当の姿

嶌衣織

嶌は障害者。
大学2年のとき兄の運転する車の助手席で事故にあった。
信号無視をした車を避けようと
急ブレーキをふんだが回避できなかった。
ダッシュボード損傷。
もう走ることはできない。
歩けるが歩き方は健常者とは明らかに異なる。
矢代は優先席に座りやすいように率先して座ってくれた。

九賀は足のことを覚えていて
わざわざ障害者用の駐車エリアに
車を停めておいてくれた。

28階まで上らせるのが申し訳ないと
1階の喫茶店に待ち合わせ場所を変更してくれた

封筒の中身
【嶌衣織の兄は薬物依存症。
嶌衣織の兄は歌手の『相楽ハルキ』
二人は現在同居している。
(※なお、波多野祥吾の写真は
矢代つばさの封筒の中に入っている)】
家に入ろうと玄関、招き入れる兄も写っている写真。

飲み会の真相

矢代の紹介した店は値段が高かったから、
軽い食事と1、2杯のお酒を。と思っていたが、
森久保が値段を見ずに
飲み放題コースを予約してしまった。
森久保と袴田が先に店に到着し、
値段6800円を知った森久保は絶望。
袴田は嶌と波多野と矢代を入口前に待機させ、
森久保の落ち込みがひどいから
「今日はお酒がめちゃくちゃ飲みたくて仕方なかった
って感じで店に入ってきてくれ」と頼んだ。
そして、飲み放題のなかにウェルチがあることに気づき、
それをデキャンタで持ってきてもらうことした。
赤ワインを飲んでるように見えるだろう。

袴田亮

公園で平然と野球をやり始めた子どもたち。
みな見て見ぬ振り。
しかし、ボールが隣のベンチのお婆さんに
当たりそうになって子供たちを叱りつけた。
1円の得にもならないのに自身の休憩時間を使って

佐藤勇也はいじめの加害者だった。
当時2年。
1年をいじめていて(めちゃくちゃな練習メニュー)、
それを部長である袴田に訴えた。
袴田は佐藤に同じ(と言ってもかなり良心的な)メニューをやらせた。
翌日遺書を残して自殺。
1年をいじめる動画があったから
処分は軽くなったが噂が一人歩きしてしまった。

九賀蒼太

彼女は彼は悪くないと涙ながらに擁護した。

矢代つばさ

矢代のエルメスは大学時代と同じもの。
立ち上げだ会社は発展途上国に対し
治水をメインにした支援を行う慈善会社。

好奇心旺盛。
習い事4つしてて、そのためにキャバでバイト。
高校の同級生が彼氏。
海外旅行は現地でボランティア。

森久保公彦

母子家庭。裕福ではない。
詐欺と知らずバイトに参加。
詐欺と気づいたがシフトを入れてしまった翌日も行って辞めた。
給料ももらってない。
しかし、罪悪感を感じ大学に報告。
大学は守ってくれたが、
詐欺をしていたらしいという噂が一人歩きしてしまった。

波多野祥吾

芳恵に「兄のことをどう思ってたか」聞かれる。
兄はずっと嶌さんに票を入れていた。
好きだから票を入れるという。
“本当に鋭い考察だ”
ヨウイチとかいたゲームソフトが出てくる
ロッカーの底に犯人を告発し、
グループディスカッションのやり直しを望む
鴻上宛の手紙がでてくる。
手紙を見ても冷静だった。
芳恵に「好きだったよ」と答える。 

嶌はずっと九賀に票をいれていたから
九賀が好きだった。

その後

鈴江に割り振った仕事は
引き継ぎを丁寧にやったお陰でうまくいった。
マネージャーも含め食事に行こうとなり、
「兄も呼んでいいかな?」と。
相楽ハルキが好きな鈴江へのサービスだ。

面接では
まるで当時の自分のような無垢な少女を選考に通した。

まとめ

一面だけを見て人を判断するほど愚かなことはきっとないのだ。

人間の嫌な部分を見ても、
それまで信じた相手にもう一度向き合う波多野祥吾は
素晴らしいと思いました。
波多野は悪事がないのですね。
嶌にお酒を飲ませているように見える描写、
グループデスカッション最後、
波多野が犯人を嶌だと思っている描写に騙されました。

ここまで読んでいただきありがとうごさいました。

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